まだデリヘルという言葉がなかった頃
まだ出張ヘルスと呼んでいた頃の話です。
以前に、その頃に友人とオープンさせた店の話を書いたと思います。
今回は横道に逸れてその頃の思い出を書きます。
その当時、一晩に10本ほどの電話が鳴るのが普通だったでしょうか。電話番号はスポーツ新聞の三行広告一紙分に載せているだけ。それも私の地域で発行部数が一番少ない、イコール広告料の一番安い紙面に掲載しているだけでした。
しかし、そんなスペースにも関わらず見てくれている方は居て、その電話にはいろいろな、性的な欲求を満たすための、パートナーや店探しの問い合わせがありました。
ゲイの方から、男は出張できないのか?
金はいくらかかってもいいと、丸三日間お願いしたい。
ウチのマンションの非常階段でお願いしたい。
事故で入院中の病室へお願いしたい。
その中でも忘れられないのは、女性からでした。男は出してないの?という一言でした。男性の派遣はしていないと告げると、あなたが居るじゃない、と言うのです。
声の主の年齢層は30代〜40代ぐらいでしょうか。
指定されたマンションの下に着いた時には、普段の女の子の気持ちが痛いほど理解できたものです。
”どんな人が出てくるのか?”
"何をさせられるのか?"
部屋のドアを開けると、そこには信じられないレベルの色っぽいお姉さんが居たのでした。しかも、超お金持ちの。
信じられないようなホントの話です。
もう一つは、年配の男性から、ウチの妻をヤって欲しい、それを見ていたい、というものでした。
まだハプニングバーもなく、ちょっと違う欲求を満たすのに苦労する時代でした。